GOMA

家族の日記

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2010/5/16
映像のKちゃんが家に来る、DVDの今後について話し合う。
マスタリングをMさんに頼む事になって、その話をしているといなくなってしまった。後からいなくなった理由を聞いたらMさんや話の中に出て来る人がわからない(消えてしまった過去)ので寂しくなってしまったと。。。その日は一日中気分が暗い。

2010/5/18
一人でサーフィンに行く。今日は少し波があったようで楽しめたと嬉しそうに帰って来た。一緒に行ってくれているEちゃんからGOMAちゃんはロングボートもショートボーダーの乗り方だねと言われたと、これまた嬉しそう!パパは高校生の時から東京に来るまでの15年はショートボードを楽しんでいたが、湘南の波にショートボードが合わないと言う事でロングボードに転向した。しかしその事は何度説明しても覚えれない。メモした以外の事は覚えれない。

2010/5/19
GOMA&The Jungle Rhythm Secrionのメンバーが、家に来てくれた。前回が3/12に家に来てもらってご飯を食べたのだが、その時にした話の内容は殆ど覚えていなかった。皆それぞれが、近況を話しているとまた、暗くなる。話に出て来る人や内容がわからないので寂しくなってしまう。それでも前回のご飯会に比べると話がスムーズ。回復の兆しは感じる。

2010/5/23
病院でテレビをみてたら宮崎の事が放送されている「ヒガシコクバルさんって言ってるけど、あれそのまんま東やんなあ!なんで政治家になってんの?」と、とても驚いていた

2010/6/3
Sさん来訪、ベスト盤のライナーノーツをおねがいする。ごま油がないので徒歩5分のスーパーマーケットへ買いに行って欲しいとおねがいしたら快諾してくれたので待っていたら帰宅するのに一時間かかった。何をしていたのか聞くと、家を出たらお遣いを忘れて病院に行ってしまいリハビリをしていたという。病院の帰りにおつかいを頼まれた事を思い出したらしい。思い出せて良かったね。

2010/6/5
現状を伝えるために大阪の実家へ、関西空港へ到着し南海線に乗車すると懐かしい懐かしいと嬉しそう!実家に到着しご飯を食べて歓談。甥っ子二人とまひろの組み合わせに皆が幸せな一時。事故の事、高次脳機能障害の事を伝えた。ご両親は心配していたが、パパに気を使って心配している事を見せない様にしているのが分かった。

2010/6/6
朝から三カ所のお墓参り、土地勘はパーフェクトに覚えていた。途中紀ノ川サービスエリアで和歌山ラーメンを食べた。「和歌山ラーメンにはなれ鮨が合う。」と嬉しそうに教えてくれた。子ども時代の記憶ははっきりしているようだ。

2010/6/8
グラフィックデザイナーのKが来訪。1年半ぶり位かな顔をみてなんとなく誰だか解ったようだ。事故の事を色々話す。「ごまちゃんは誰に対しても、公平で律儀な接し方していたから何も心配せんでええよ。大丈夫やよ」と言われて泣いていた。

2010/6/9
マスタリングの事でエンジニアへ連絡してと再三パパから言われるが、私はマスタリングの事はどうして良いか解らないと伝えると。俺も解らないと寂しげに言い返された。音楽制作の詰めの部分、マスタリングはミュージシャンにとって一番楽しい部分。産みの苦しみから開放されて自分の作った音楽の最終仕上げ的な部分なので、その部分を忘れているとは思わなかった。パパの現状を再確認したようだった。

2010/6/10
社会福祉協議会のKさんが自宅に面談に来られる。市としてお手伝いしていただける事を話し合った。
何が一番不安ですか?と聞かれ、「何かをやっていて次の行動に移ると、前に何をやっていたか忘れてしまう、お風呂を何度も沸騰させたり、やかんにお湯を湧かして忘れてしまったり、料理の途中でトイレに行ったりすると料理している事も忘れてしまったりするので、火事が心配だ、自分で失敗した事も解っているし、もう絶対同じ失敗はしないようにと毎日自分に言い聞かせてても、失敗してしまう。なんとかしたい」と伝えていた。Kさんから、これに関しては同じ障害を持つ方が同じ様な悩みを抱えているので、皆さんから生活のコツなどを聞いてみましょうと提案された。高次脳機能障害って診断されるまで、そして今日まで誰かに相談するなんて考えたことがなかったけど相談してみると大きな光が射すことことを学べた。勇気を出して電話して本当に良かった。

2010/6/15
GOMA&The Jungle Rhythm Section事故後初リハーサル、家をでる1時間前になってリハーサルに何を持って行けばわからないと言う。マネージャーのソネッチがたまたま別の用事で家にいてくれていたので、彼の指示で黒の小さなバッグにマイクが入っているとか、ウエストポーチみたいなのどっかにありませんか?と教えてもらいながら、45分かかって用意が終わる。通常なら10分で出来る作業。スタジオ到着後も、楽器のセッティングの方法がわからず、バンドメンバーやソネッチから指示を仰ぐ。以前はすべて自分でやっていた事、一つ一つ写真をとって作業を記録として残す。この日の様子はビデオに収めた。リハーサルのために相当曲を聞き込んできたようだが、演奏途中で次の展開を思い出せず中断することを繰り返していたけど2時間半経過した時に体の記憶がが演奏を後押ししたようで、1曲演奏出来た。パパはその場で泣き崩れていた

2010/6/16
ハートロッカーを一人で見に行く。GPSが動かないとパニック状態で何度も電話がかかって来る。タクシーにのる様に伝えるが、田舎でタクシーがいないとパニック。周りの人にワーナーマイカルにいきたいと聞きなさいと伝えると。あ、そうかと納得し何とか到着したようだ。GPS便利だけど、器械なので壊れるとどうにもならない。

2010/6/18
市の紹介で高次脳機能障害の名医W先生と面談する。事故から今日までの現状を話すと、色々大変だと思うけど淡々とクールに毎日を過ごすしかないと、日々を重ねる事でしか症状は改善しないとおっしゃられていた。今のあなたを見ていると2年から5年くらいで症状は随分改善されると思うとはっきりと言っていただき光が見えた。記憶障害は高次脳機能障害の中で一番ポピュラーな症状で、記憶の損失も今は10年くらいでも、9年、8年と段々減って行くとのこと。「デジャヴの様な事が日々起こる、それがデジャヴなのか何なのかわからない」と質問すると、「今は事故が起こってからまだたった半年しかたっていない、記憶の混乱が起こっていてこれもよくある事、海馬の部分に何らかの衝撃が与えられたのだと思う。ゆっくりと日々を過ごしながら以前やっていた事を行うしかない。それがリハビリ、保険の部分では画像に映らなかったことは非常に問題だけれど、それで本当に良かった、画像に映ってしまう程の事故だったら、今のあなたは私の話す事も理解出来ないだろうし、毎日を過ごす事さえもままならなかったはず、長い目でみればきっと記憶は戻って来ると思うが事故前後1年ずつくらいの記憶は残らないと思う」と言われた。「解離性障害と診断されているがその診断に納得がいっていない」と質問すると、「それは間違っている、精神科へはもう行く必要はない」「医者がまだまだこの病気の事を理解していない。申し訳ない」と誤って下さった。実際に高次脳機能障害の患者が精神分裂症と診断されて薬付けにされボロボロになったひとが先生の知合いでいたと言っていた。まだまだ東京都でも高次脳機能障害の現状はこんなもんだ。まだまだ医師も解っていない病気。登るべき山は高そうだなあ・・・

*事故から7年近く経過した現在、GOMAの記憶は最初の頃に比べて私の感覚だと3割程度戻ったかな?くらいです。新しいことに関しても覚えれること覚えれないことバラバラ、その日の体調などに大きく作用している気がします。特に低気圧が強く感じられる日は脳の調子もあまり良くないようで、そういう日に起こった出来事は消えてしまいやすい傾向があるように感じています

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0909+1030 flyer_omote
GOMA The Jungle Rhythm Section Live 2016「事故にサヨナラ」
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